2024.06.21
インプラントと入れ歯とブリッジ、それぞれの特徴と違いは?

こんにちは!福島県いわき市にある「しんデンタルクリニック」です。
最近は、「インプラント」といえば歯科のインプラント治療を指すくらい有名になってきましたが、実際にはどのようなものか詳しくご存知ない方も多いのではないでしょうか。
歯を失ったとき、インプラントにするか、ブリッジあるいは入れ歯にするか…全身の健康への影響やご自身の予算などいろいろなことを考えて、どの方法を選べばいいか迷ってしまう方は多いです。
そこで今回は、インプラント・ブリッジ・入れ歯それそれの特徴と違いについて、詳しく解説していきます。現在、義歯の選択で迷っている方は、是非参考にしてみてください。
■インプラント・ブリッジ・入れ歯、それぞれの特徴とは
【インプラントとは】
歯は、歯茎より上に見えている部分(歯冠)と歯茎より下の根元の部分(歯根)に分かれます。インプラントは歯冠と歯根の両方を失った箇所に施される治療です。元々歯があった箇所の顎の骨に人工歯根を埋入し、その上に接合部と人工歯を被せます。人工歯根と人工歯が一体化しているものもありますが、基本的には三つの部位で構成されています。人工歯にはセラミックを使うことが一般的です。天然歯の見た目に近く、同じような感覚で咀嚼することができます。
【ブリッジとは】
歯を失った箇所に隣接する歯を削って土台を作り、そこに、ブリッジの名前の通り橋を架けるように人工歯を被せます。人工歯は失われた箇所の義歯と、隣接する歯の差し歯を一体化した形状をしています。ブリッジは、失った歯の本数が少ない場合に有効な治療方法です。見た目や使い心地の違和感も少なく、天然の歯に近い感覚で噛むことができます。
【入れ歯とは】
・部分入れ歯
歯が失われた箇所の両隣に、金属のバネをひっかけて固定します。ブリッジと同じく、隣接する健康な歯を少し削り、バネをかける部分を作ります。
・総入れ歯
歯が一本も残っていない場合に有効な治療方法です。歯茎に近いピンク色の土台に義歯を並べたものを、口の中に含みます。
■インプラント・ブリッジ・入れ歯の違いとは?
①施術方法
《インプラント》顎の骨に穴を開けて人工歯根を埋入するため、外科手術が必須です。そのため、どうしても身体に負担をかけることになります。
《ブリッジ》隣接する歯を大きく削って、その上に製作した義歯(被せ物)を被せます。
《入れ歯》顎や舌のサイズにあわせた入れ歯を製作し、針金で留めたり口の中に含んだりします。
施術方法のもっとも大きな違いは、外科手術が必要か否かです。インプラントは、外科処置に抵抗がある方は難しいでしょう。
②審美性
《インプラント》天然の歯と遜色ない見映えです。固定するための金属が見えることはほとんどありません。
《ブリッジ》素材によって見映えが大きく違います。保険適用の安価な素材だと違和感を感じる仕上がりになることも多いです。しかし、保険適用外の素材を使用すれば、インプラントと同様の天然の歯と遜色ない見映えにすることも可能です。
《入れ歯》天然の歯と比べると違和感を感じる仕上がりになることも多いです。部分入れ歯の場合は、針金の部分が見えてしまう可能性があります。保険適用外の素材を使用すれば、歯茎の色に合わせた素材でバネを作ることができ、バネが目立たないようにすることも可能です。
③機能面
《インプラント》咀嚼も発音も天然の歯とほぼ同じように行えます。
《ブリッジ》天然の歯に近い機能性があります。
《入れ歯》咀嚼・発音ともに、しにくくなります。他の二つと比べると機能性が劣ります。
機能面はインプラントとブリッジ共に優れていますが、ブリッジは咀嚼や発音、清掃しにくいなどの面で支障をきたすことが多いようです。
④健康面
《インプラント》周囲の歯や骨に悪影響はありませんが、メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎になってしまいます。
《ブリッジ》土台にするために歯を削ったり、咀嚼のたびに負担がかかったりするため、隣接する歯に負担が大きくかかります。健康な歯の寿命を短くしてしまいます。
《入れ歯》部分入れ歯の場合は、土台となる隣接する歯に負担がかかります。総入れ歯の場合は、顎の骨が咀嚼時に刺激を受けないため少しずつ痩せてしまいます。
⑤寿命
インプラント 10年超
ブリッジ 10年程度
入れ歯 5~8年
寿命は、患者様のメンテナンスやケアをどの程度行うかによって変わってきます。しかし、平均するとインプラントが最も寿命が長いと言えます。
⑥治療期間
インプラント 6~12か月程度
ブリッジ 1~2か月程度
入れ歯 2~3か月程度
一般的には、インプラントが3つの治療法の中では最も治療期間が長いです。事前に検査が必要なことや、外科手術を行うために治癒期間が必要となることが原因です。
⑦費用面
一般的には、インプラントは基本的には保険対象外のため一番費用が高額になります。ブリッジや入れ歯は保険適用内の素材を使えば、予算を抑えることができます。しかし、天然の歯に近い色合いなどを希望して保険適用外の素材を使った場合は、インプラントと同じくらいの費用がかかることもあります。また、インプラントでも保険の対象になる症例もあるので、治療開始前に歯科医院に確認しましょう。
■インプラント・ブリッジ・入れ歯、それぞれに向いている人は?
【インプラントに向いている人】
・天然の歯と遜色ない見た目や機能性を求める人
・なるべく長く使えるものを選びたい人
・全身の健康に気を配っている人
・健康な歯を一本でも多く残したい人
・治療費用よりも審美性や機能性を重視する人
できる限り天然の歯に近い義歯を希望していて、保険外の治療でも問題ないのであれば、インプラントがベストではないでしょうか。ブリッジや入れ歯は隣接する健康な歯を削る必要があります。人生100年時代、健康な歯を出来るだけ多く長く残したいという方にもインプラントは適しています。
【ブリッジに向いている人】
・審美性よりも治療費用を抑えることを重視する人
・寿命・機能性ともにベターなものを希望される人
・忙しくて長期的な通院が困難な人
・外科手術をしたくない人
治療費用をなるべく抑えて、ベターなものを選びたいという方にお勧めです。治療期間が短いため、忙しくて長期的な通院が難しい方にも適しています。また、インプラントに必須な外科手術に抵抗がある方や、高血圧などの全身疾患がある方も、ブリッジであれば問題なく治療できます。
【入れ歯が向いている人】
・歯が一本も残っていない人
・審美性や機能面の高さより治療費用を抑えることを重視する人
・外科手術を避けたい人
インプラントでも対応可能ですが、全部の歯をインプラント治療するとなると高額な費用が必要になります。入れ歯であれば、費用を出来る限り抑えながら欠損補綴治療を受けられます。ただし審美性や機能面、寿命がインプラントやブリッジより劣るため、そういった面を納得して治療を受けられる方に向いています。
■当院のインプラント治療
当院のインプラント治療は、技術・学識の追求を常に行っており、確かな知識と実績がございます。インプラント治療が良いと思いつつも費用面等でなかなか踏み出せない方、ブリッジや入れ歯でお悩みの方も、こちらでお話ししたように他の治療法も含めてきちんとご説明させていただきます。当院のインプラント治療と入れ歯との違いについての詳細は下記の専門サイトをご覧ください。
当院のインプラント治療と入れ歯との違いについての詳細はこちら▼
https://www.shin-implantcenter.com/difference
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
インプラントは治療期間が長く外科手術が必須ではありますが、最も天然歯に近い優れた欠損補綴と言えるでしょう。ブリッジや入れ歯は治療期間が短いですが、インプラントほど優れたものではありません。インプラントは保険外という治療費がネックになる方も多いですが、審美性を重視するとブリッジでもインプラントと同じくらい費用がかかる可能性もあります。
まずは歯科医師とよく相談して、ご自身の希望や予算やライフスタイルに合う治療方法を選びましょう。
インプラント治療を検討している方や、お口の中についてお悩みがある方は、ぜひ一度当院にご来院ください。
みなさまのご来院を心よりお待ちしております!
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