痛みに弱い人はインプラント治療はできない?安心して治療を受けるために

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2024.10.18

痛みに弱い人はインプラント治療はできない?安心して治療を受けるために

インプラント治療は、失った自分の歯を補うために行われる歯科治療の一種です。機能性・審美性共に優れており、注目されている治療ですが、手術が必要になるなど、一般的な歯科治療よりも大きな治療になります。インプラント治療をお考えの方のなかには「痛みに弱いけどインプラント治療をしても大丈夫かな?」「痛みに弱い人でも安心して受ける方法はある?」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、痛みに弱い人でも安心してインプラント治療を受けるために行うことや安全性についてお話しします。

■インプラント治療とは

人工歯根を顎骨に埋め込み、連結部分でつないでその上に人工歯を取り付ける方法です。インプラントは自然な見た目と機能を実現し、入れ歯やブリッジと比較して非常に安定しています。近年多くの患者様がインプラント治療を選択する理由は、その耐久性と快適さにあります。しかし、手術を伴うため、痛みや不安を感じることが少なくありません。

■痛みに弱い人でもインプラント治療が可能な理由

インプラント治療を受けるにあたって手術中の痛みや術後の痛みに不安をお持ちの方も多いと思いますが、痛みに弱い方でもインプラント治療は受けられます。

・医療機器(技術)の進化

現代の歯科医療は日々進歩しており、歯科医師の技術はもちろんですが、高度な技術と最新の医療機器の登場により、患者様の負担を最小限に抑えることが可能になっています。まずは昔よりもはるかに手術の精度と安全性が飛躍的に向上しているということを知っておいてください。

・患者様に対するサポートとケア

歯科医師や歯科衛生士をはじめとした歯科医療チームは、患者様一人ひとりに合わせたきめ細やかなサポートをしています。特に、痛みに弱い患者さんには、事前のカウンセリングで不安や疑問をしっかりと解消し、最適な治療計画を立てるように努めておりますのでご安心ください。

■リラックして治療を受けるための「セデーション法(静脈内鎮静法)」

セデーション法(静脈内鎮静法)とは、治療中の患者様の不安や痛みを和らげるために使用される鎮静技術です。これにより、患者様はリラックスした状態で、治療中のストレスや恐怖感を軽減することができます。セデーション法にはいくつかの種類があり、インプラント治療で用いられる静脈内鎮静法では、鎮静薬を静脈内に直接注入し、深いリラックス状態(強い眠気があるような状態)に入るため、治療中の痛みや不安をほとんど感じません。この方法は、長時間の治療や高度な手術に適しているため、インプラント治療において活用されています。

■セデーション法のメリットとデメリット

静脈内鎮静法は非常に強力な鎮静効果を持ち、患者様は治療中に深いリラックス状態に入ります。長時間の治療や複雑な手術にも適しており、患者様の負担を大幅に軽減します。しかし、セデーション法を適用するかしないかでは、費用が変わってきます。セデーション法を使用する際は、費用が高くなることがあります。また、基本的に年齢制限はありませんが、健康状態が良好ではない場合はセデーション法を受けられない可能性があります。

■セデーション法を利用したインプラント治療の流れ

※歯科医院によって異なる可能性があります。詳細は担当医にお伺いください。

①初回のカウンセリング

インプラント治療を始める前には必ずカウンセリングが行われます。ここで患者様の健康状態や不安、希望を詳しく確認します。カウンセリングでは、セデーション法の選択肢やそれぞれのメリット・デメリットについても説明されます。

②治療計画の立案

カウンセリングの情報をもとに、個別の治療計画が立てられます。インプラントの位置や本数、治療のスケジュール、セデーション法などが詳細に計画されます。治療計画は、患者様のニーズやライフスタイルに合わせた最適なプランを立てております。

③治療当日の流れ

治療当日、治療室で準備が整えられ静脈内注射が行われます。治療中は、患者様の状態を綿密にモニタリングし、必要に応じて鎮静レベルを調整します。

④アフターケア

治療後、患者様は数時間ほど状態が安定するまで休んでいただきます。静脈内鎮静法を受けた場合は、回復に少し時間がかかることがありますが、しっかりとサポートいたしますのでご安心ください。回復後、必要なアフターケアの指示が与えられ、自宅でのケアを続けていただきます。

■セデーション法の安全性とリスク管理

セデーション法を利用する際には、安全性が最優先されます。治療環境の確保や緊急時の対応策が重要です。

✔️安全な治療環境の確保

治療が行われる環境は、必要な医療機器と設備が整った場所であることが求められます。これにより、万が一の事態にも迅速に対応できるようになります。当院では最新のモニタリング機器や緊急医療機器を揃え、安全な環境を整えて治療を行っております。

✔️緊急時の対応策

治療中に万が一の事態が発生した場合に備え、緊急時の対応策が整備されています。これには、緊急医療機器の準備、スタッフのトレーニング、そして迅速な対応が含まれます。当院では治療前に緊急時の対応計画の確認などを行い、スタッフ全員が適切な対応を行えるよう準備が整えられています。

■インプラントの治療後の痛みはどうすればいい?

インプラント治療中は、麻酔が効いており、本記事でも紹介したようにセデーション法を用いることでリラックスした状態で治療を受けられます。しかし、治療後しばらく経つと麻酔が切れてきて、患部に痛みや腫れが生じることがあります。術後の対処方法についての詳細は歯科医師から術後に指示があると思いますが、腫れている場合は冷えたタオルなどで冷やし、痛みが強い場合は処方された鎮痛剤を飲むなどして凌ぎましょう。また、血流を促す行動は痛みや腫れの悪化につながるので、入浴や運動、飲酒や喫煙はしばらくの間控えるようにしてください。

腫れや痛みは2〜3日をピークとし、1週間ほどで次第によくなってきますが、あまりにも経過がよくない場合や症状が続く場合は、早めに歯科医院を受診するようにしてください。腫れや痛みが長引く場合は感染症を引き起こしている可能性もあるため、早めに対処してもらう必要があります。術後の不安なことがあれば歯科医院に電話するなど、自己判断しないよう十分に気をつけてください。

■まとめ

痛みに弱い人でもインプラント治療を受けることは十分に可能です。セデーション法を利用することで、治療中の不安や痛みを最小限に抑え、安心して治療を受けることができます。

痛みに対する不安がある方も、歯科医師にカウンセリングでしっかり相談しておくことで、安心して治療を受けられます。最適な治療法を選択するためにも、自分の要望や伝えたいこと、不安なことはカウンセリングの前に整理しておくと良いでしょう。