インプラントの歴史を解説

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2023.09.29

インプラントの歴史を解説


こんにちは!福島県いわき市にある「しんデンタルクリニック」です。 

自分の歯を失ってしまうと、その箇所を補うための治療が必要になります。ブリッジや入れ歯、インプラントなどの治療方法が検討されますが、インプラントはそのなかでも比較的新しい方法です。

この記事ではそんなインプラントの歴史について解説します。

■日本におけるインプラント治療の歴史

日本でインプラント治療が開始されたのはおよそ1978年ごろのことです。開始されたといっても当時はまだ今のようなチタン製のものではなく、人工サファイア製のインプラントが使われていました。ですので治療の経過は芳しくなく、インプラント治療のイメージは良いものではなかった時期もあったといわれています。ブローネマルク氏によるチタン製インプラントが日本でも普及するようになったのは1983年頃のことで、その後多くの歯科医師の尽力によって高い治療成功率をほこるようになり、信頼のある治療となりました。

現在の精度の高いインプラント治療に辿り着くまでにはかなりの時間がかかったことがわかりますよね。現在もインプラント治療は日々進化を遂げ、歯科医師も研修会や勉強会において最新の知識や技術をアップデートしています。より安全で優れたインプラントの開発も続き、今後はさらに人気を集めていくことが予想されます。

はじまりは紀元前まで遡る…!

インプラントのはじまりは紀元前まで遡り、エジプト文明やインカ文明においてサファイア製の歯根が見つかったことが根拠になっています。その時代から人は歯を失った場合に補うための治療をしようとしていたのです。それと同時に「どんな素材を歯の代わりにするか」ということも考えられ、幾度も試行錯誤が繰り返されてきたのだとか。当時はサファイアやエメラルドなどの硬度の高い宝石や動物の歯や骨、人間の歯といったものがインプラントとして使用されてきました。

現代で使用されている金属製のインプラントが使用されるようになったのは、およそ紀元2〜3世紀頃とされています。はじめは鉄製のインプラントが用いられており、その後コバルトやクロム合金、プラチナ、金といった金属が使用されるようになったそうです。しかし、骨と結合しないなどの問題を抱え、インプラント素材選びは難航していました。

■骨と結合するインプラントに最適な素材

現代のインプラントの素材には主にチタンが用いられていますが、これはチタンが骨と直接結合できるという特殊な性質をもっているためです。インプラント治療は人工歯根を顎骨に埋め込むため、骨と結合するということは、インプラント治療において最も重要ともいえる「安定性」に優れていることを表します。

このチタンの特性が発見されたのは1952年頃のことで、スウェーデンのブローネマルク氏が骨の治癒過程を研究していた中で偶然発見したといわれています。この発見は「オッセインテグレーション」と呼ばれており、インプラント治療を躍進させた出来事でした。これを機にチタンが生体親和性の高い安全な素材だということが証明され、ブローネマルク氏はこの事実を歯科治療に応用させたのです。そして1965年にはじめて歯科の臨床でチタン製インプラントが使用されることとなり、日々進化を遂げて現代に至ります。

■まとめ

今では人気も信頼もあるインプラント治療ですが、ここまでくるには長い歴史があったことがわかります。数々の試行錯誤の末に完成された高い審美性や機能性、耐久性だと思うと感慨深いですよね。

インプラント治療はほかの歯科治療よりも大きな治療なので、不安なことも多いかもしれません。治療開始前に歯科医師に心配事や不安なことは相談しておくと心の安心にも繋がります。当院でもインプラント治療を実施しておりますのでぜひご相談ください。