2023.11.10
奥歯のインプラント治療
こんにちは!福島県いわき市にある「しんデンタルクリニック」です。
奥歯は歯の中でも特に噛む機能において重要な役割を果たしています。欠損したままだと咀嚼機能が正常に働かない可能性があり、さまざまな不具合を起こしかねません。この記事では奥歯のインプラント治療について解説していきます。
■前歯と奥歯の違い
自分の天然歯を見てもわかる通り、前歯と奥歯では歯の形が違っていて求められる役割が全く異なります。
前歯に求められる機能:噛みやすい大きさに食べ物を噛み切ること。発音に大きな役割を果たしていて見た目の美しさも重要視される
奥歯に求められる機能:胃腸に負担がないよう前歯で噛みやすい大きさに噛み切った食べ物をさらに噛み砕いてすりつぶすこと。
このように、前歯と奥歯で役割や求められることが異なります。例えばステーキを食べた場合を想像してみましょう。前歯と犬歯を使って適度な大きさに噛み切りますが、そのままの塊では飲み込めませんよね。奥歯でしっかりと噛んですりつぶしてから飲み込みます。奥歯は食べ物を細かくすり潰すための重要な役割を果たしているため、噛み合わせも非常に重要で、同時に噛み合わせを安定させる役割も持っています。こういった理由から奥歯のインプラント治療では「しっかり噛めること」がポイントになります。
■インプラントの構造
インプラントは顎骨に埋め込む人工歯根(インプラント体)と、人工歯とインプラント体を繋ぐアバットメント、自分の歯の代わりとなる人工歯(上部構造)の3つのパーツからできています。連結部分をなくし、インプラント体と人工歯を直接取り付ける2ピースのインプラントも存在しますが、一般的に使用されているのは、この3つのパーツから構成されているインプラントです。
■奥歯のインプラント治療を受ける際の注意点
下記で紹介するのは奥歯のインプラント治療だけに限った話ではありませんが、奥歯は咀嚼するうえで重要な役割を担う歯ですので、より注意して治療にのぞむことが大切です。
・カウンセリングをしっかり受ける
奥歯のインプラント治療をする場合は、まずきちんとしたカウンセリングを受けることが重要です。
しっかり噛めるようなインプラント治療が必要になるため、自分が納得のいくまで説明をしてくれる歯科医院を見つけましょう。
・病気や疾患は適応不可の場合もある
心疾患や糖尿病、骨粗しょう症や貧血といった全身疾患をお持ちの場合は、事前に歯科医師にきちんと相談しておいてください。これらの病気があるとインプラント治療が適応不可となるケースもあるため、事前に話しておくことが重要視されます。そのほか喫煙もインプラント治療の妨げになる可能性があるので、要注意です。
・CT検査は必ず受ける
インプラント治療においては手術前の検査や診断がかなり大切です。特にCT検査はインプラント治療には欠かせません。歯科治療で一般的に使用されるレントゲン撮影は2次元画像ですが、歯科用CTで撮影した場合、歯茎の内部まで3D画面で見ることが可能です。ここで確認されるのは主に「骨が十分にあるかどうか」という点です。
というのも、インプラント(人工歯根)を埋入する部分の骨の高さや幅が不足しているとインプラントを埋入することができないと判断されます。インプラントを埋め込み、骨の中で安定させるためには骨量があることが前提になるため、検査によって骨が足りないと判断された場合は、インプラント手術の前に増骨の処置を行う必要がでてきます。
さらにCT画像では神経や血管や神経が走っている場所も見ることができるので、位置をしっかり確認し、血管や神経を傷つけないように避けて安全にインプラント体を埋入できるかを確認する役割も果たします。
・衛生管理が徹底されているかどうか
これも奥歯のインプラント治療に限った話ではないですが、医院内で衛生管理が徹底されていることも判断基準のひとつです。インプラントは外科手術を要するため、衛生管理がしっかりしていないと細菌感染してしまうリスクもあります。衛生管理の体制がしっかりとしているかどうかなどは、歯科医院のサイトやSNSでチェックしてみましょう。
■まとめ
普段意識して生活していないかもしれませんが、歯は生えてくる位置によりそれぞれ与えられた役割をもっています。奥歯は噛むという機能において欠かせない箇所なので、インプラント治療を行う場合も慎重に判断することが大切です。
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