2024.08.30
インビザラインとワイヤー矯正の違い

こんにちは!福島県いわき市にある「しんデンタルクリニック」です。
矯正治療と言えば、ワイヤーや金具をつけて歯並びを整える治療をイメージされる方が多いのではないでしょうか。しかし近年、器具の目立たないマウスピースを使用した矯正方法を選択される方も多くなってきました。今回は、そんなマウスピースを用いて歯列を整える「インビザライン」と従来のワイヤー矯正についてお話させていただきます。インビザラインとワイヤー矯正にはどんな違いがあるのかも合わせて紹介していきます。
■インビザラインとは
患者様の歯に合わせて作製した透明のマウスピースを使った矯正治療です。毎日、決められた時間に装用する必要がありますが、食事や歯磨きの時間は取り外すことができるため、食事の制限や口腔内の衛生管理がとてもしやすいという特徴があります。定期的にマウスピースを交換していくことで、少しずつ歯を動かしていきます。また、金属のように口腔内を傷つけることもなく、少しずつ歯を動かしていくので比較的痛みの少ない矯正方法です。完全オーダーメイドで作製するため、違和感なく快適に過ごすことができます。また、光学スキャナーを使用してスキャンしたお口の中(歯並び)を3D画像で確認できるだけでなく、その画像をもとに治療計画をたてたり、患者様にも矯正完了までの治療シミュレーションを確認していただくことができます。
当院では、インビザラインの他に、「クリアコレクト」というマウスピース矯正も取り扱っております。
■ワイヤー矯正とは
ワイヤー矯正とは、歯の表面や裏側にワイヤーとブラケットを装着して歯並びを整えていく治療法です。歴史が深く、さまざまな症例に用いられてきた治療法のため、とにかく幅広い症例に対応することができます。歯科医師の手作業で装置を動かすため、細かな調整も行えます。その分、歯科医師の技術力の高さが必要です。一度に歯に加わる力が大きく治療期間が短くできる場合もあります。その反面、一度に歯に加わる力が大きい分、調整を行った後は違和感や痛みを感じやすいです。インビザラインと違い、装置の取り外しはできないので、一部食事制限があったり、歯磨きがし辛かったり、日常生活に支障があると感じる瞬間もあるかもしれません。
■インビザラインとワイヤー矯正の違い
インビザラインとワイヤー矯正の違いを以下の項目ごとに紹介していきます。
・見た目
インビザラインは透明のマウスピースを使用するため、装置が目立ちにくいという特徴があります。一方、ワイヤー矯正はワイヤーやブラケットが目立ち、矯正治療をしていることが一目瞭然です。しかし、ワイヤー矯正でも、裏側矯正や透明なブラケットなど、比較的装置が目立ちにくい治療方法もあります。
・通院回数
インビザラインは、約4~6週間ごとに通院し、歯の動きに合わせてマウスピースの交換を行い治療を進めます。マウスピース治療は、マウスピースの交換が主な治療内容となるため、1回の診療時間を短縮することができます。また、計画通りに治療を進めるため、来院頻度を減らすことにも繋がります。ワイヤー矯正は、4週間ごとに通院していただく場合が多いです。歯の状態によっては、1回の診療時間が長くなったり、通院頻度が多くなったりする場合もあります。
・治療期間
インビザラインは平均2~4年、ワイヤー矯正は平均2~3年の治療期間がかかると言われています。ただ、どちらの矯正方法にも言えることですが、歯を動かし終えたら治療終了というわけではなく、治療後の後戻りを防ぐためには、その後もリテーナーという装置をつける必要があります。そのため、矯正治療は長期的に治療期間がかかるとご承知おきください。
・痛み
インビザラインは、少しずつ短い距離を動かしていくため、歯を動かす際の痛みが少なく済みます。また、金具がないため、口腔内を傷つけることがなく、口内炎などのトラブルもありません。ワイヤー矯正の場合、マウスピースよりも歯を動かす力が大きく加わるため、調整後は痛みを感じやすいです。また、装置が口腔内の粘膜に当たり、傷が付いたり、口内炎になったりしやすいため、そういった面でも痛みを感じることがあります。
・日常生活への影響
インビザラインは、着脱可能で食事中はマウスピースを外しておくことができるので、矯正装置に食べ物が挟まることなく食事を楽しむことができます。矯正装置がないので、歯磨きも従来通りでよく、虫歯や歯周病リスクも軽減できます。ワイヤー矯正は、装置が着脱できないため、食事や歯磨きの際注意が必要です。繊維質な食べ物や、粘着質な食べ物は、装置に挟まったり、装置が取れてしまったりする原因になります。また、ワイヤー矯正中は、普段より念入りに歯磨きをする必要があります。歯磨き指導は歯科医院で行います。
・適応症例
インビザラインは、骨格に対する治療が必要な場合や、抜歯後の隙間を埋めるなど、歯を大きく移動する必要がある治療は適用できないことがあります。一度、事前のカウンセリングを受け、ご自身の歯並びの状態を確認してもらいましょう。一方、ワイヤー矯正はさまざまな症例に対応することができ、細かい調整も得意です。
■インビザラインのメリット・デメリット
インビザラインのメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
・周りにバレずに治療できる
・着脱できる
・治療後の歯並びを把握できる
・来院頻度と治療時間を減らすことができる
・虫歯や歯肉炎になるリスクが低い
・矯正器具によるストレスがない
・金属アレルギーの方でも治療できる
デメリット
・適応できないケースがある
・自己管理が必要
・発音しにくいと感じる場合がある
・保険外診療である
■ワイヤー矯正のメリット・デメリット
ワイヤー矯正のメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
・さまざまな症例に対応できる
・細かい調整が得意
・自己管理の必要がない
デメリット
・見た目が目立つ
・痛みを感じやすい
・虫歯や歯周病リスクが高い
・食事制限がある
・歯磨きがし辛い
・保険外診療である
■インビザラインが向いているのはこんな人
矯正治療をしていることがバレたくない方や、目立たない矯正治療をしたい方に向いている治療です。また、矯正装置が取り外せるので、虫歯や歯周病が心配な方、矯正装置によるさまざまなストレスを感じたくない方にもおすすめです。
■ワイヤー矯正が向いているのはこんな人
より複雑な歯並びや、骨格から治していくような場合、さまざまな症例に対応できるワイヤー矯正が向いているでしょう。また、マウスピースの装着し忘れなどが心配な場合は、着脱のできないワイヤー矯正が合っているかもしれません。
■最終的な判断は歯科医院でご相談ください
ここまで、インビザラインとワイヤー矯正の違いについて紹介してきました。この記事を読んでも、まだ自分にはどちらが合っているんだろうと疑問に思う方が多いと思います。実際、歯科医院でカウンセリングを受け、歯並びを診てもらい、歯科医師による判断がされなければ、ご自身に向いている方法を知るのは難しいです。歯並びが気になる、矯正治療に興味があるという方は、まずはお気軽にご相談にいらしてください。
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